「地元学からの出発」 |
結城登美雄さんの名著。 地域の再生とは「家族の場」の再生であるという視点や、 地域再生の手法として、当たり前にあることを探す。という視点がつらぬかれており 文章も読みやすく著者の活動例が詳しくかかれており、 あたたかくてわかりやすい。 |
1、よい仕事の場をつくること
2、よい居住環境をつくること
3、よい文化をつくり共有すること
4、よい学びの場をつくること
5、よい仲間がいること
6、よい自然と風土を大切にすること
7、よい行政があること
伝統の布を織って町に売りに来ているメキシコの先住民が、
取材者の「仕事はおもしろい?」という問いに答えて言う。
「おもしろいわ。仕事ってそういうものでしょう。」
その言葉にはっとする。
「仕事は生きていくために絶対しなければならない労働。」
「稼ぐためには嫌なこともしなければいけない。」
という資本主義のルールともいえるものを私も完全に否定はできない。
「お金はちょっとでいいよ」とは私ははっきりとは言えない。
子供1人大学を出すのに1千万近くかかる時代だ。
でも、この先住民のように、「仕事はおもしろいものでしょう」といえる感覚を忘れてしまうと、
人の痛みに鈍感になって、本来必要な仕事から遠ざかってしまうような気がする。
仕事の喜び、生活の喜び、人生の喜びを再確認する。
それが地域の再生なんだろうと思う。